北京オリンピックのスキージャンプで期待されながらも残念なことに失格となってしまった高梨沙羅選手。
日本だけでなく、ドイツやノルウェーなどの強豪国の女子選手も失格となり、かなりの物議をかもし出しています。
高梨沙羅選手が失格となり、日本は団体でメダルに届かず、4位。
その結果から、時間が経つにつれて、段々と真相が明らかになってきましった。
どのような真相があってスキージャンプスーツが規定違反となったのか。
見えてきた事実をまとめていきたいと思います!
高梨沙羅選手がスキージャンプのスーツ規定違反で失格となったのはなぜ?
IOCの説明によると、失格となった理由は次の通りです。
試合前の検査はクリアしていたが、抜き打ち検査では、太もも部分が規定より2センチオーバーしていたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fe93efd3740860e08ca7c910c4be8d0560b3013
「ジャンプスーツはすべての箇所で選手のボディーにぴったり合うものでなければならない。 直立姿勢でスーツ寸法はボディー寸法と一致しなければならず最大許容差はスーツのあら ゆる部分においてボディーに対し 最低 1センチ、最大 3センチ(女子は最低 2センチ、最大 4センチ)とする」との規定がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fe93efd3740860e08ca7c910c4be8d0560b3013
太もも部分が規定された大きさより2cmオーバーしていた。
最大許容差は女子選手の場合2cm~4cm
つまり、許容を超えて、太もも部分が体のサイズより6cmオーバーしていたことになります。
高梨沙羅選手のスーツの太ももサイズが規定より2cm(体より6cm)大きく測定された原因は?
単純に、規定より2cm大きく測定された理由としてあげられるのは次のとおりです。
- 高梨沙羅選手が2日前に出場したノーマルヒルでも同じスーツを着用していたが、その2日前よりも体重が減少していた
- -16℃という寒さにより筋肉が萎縮して太ももサイズが小さくなった
- 測定する際の立ち位置の姿勢が従来の大会とは異なり、股下から太ももを測る位置が下になって太もものなかでも細い位置を測定してしまった
- 人による測定のため、誤差が生じ2cmオーバーの測定結果となった
選手は各部位のサイズを事前に申告しているといい、小川さんは今回の高梨のケースについては、「大会中にやせてしまった可能性もある」と話した。
https://www.asahi.com/articles/ASQ277HWFQ27UTQP02G.html
2日間で太ももが2cmも小さくなるような痩せ方をするのかと、感じてしまうところです。
体重や体型は、日々変化するためスタッフも、神経をとがらせているが、チーム関係者の説明によると、北京のジャンプ台は、氷点下16度の極寒のコンディションだったため筋肉が萎縮してしまい、結果的に予期せぬ、誤差が生まれたのではないか、という見解だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fe93efd3740860e08ca7c910c4be8d0560b3013
-16℃という、普段、日本ではなかなか経験しない気温。
であれば、私達も寒さで背中が丸まるように、筋肉が硬直することはあり得るのかもしれません。
計測は競技後に行われるということなので、競技のために温めた体も、あっという間に冷え切ってしまう可能性はあるかもしれないと感じました。
ノルウェー女子代表で失格となったシリエ・オプセトも同国の「VG」に対し「審査員らは全く異なる方法で(スーツを)測定し、新しい手順だった」と振り返った。
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/3982373/
いつもと違う測定方法であったと選手たちが語っています。
また、測定は選手と測定員の2人のみで行われるとのこと。
なんとも不可解な規則ですよね。
「実はその2試合でスーツは変えていなかった。結局、人が測定するので多少の誤差が毎日のようにある。そういうことについては(国際スキー連盟の)役員と『ルールをもうちょっとしっかりしろよ』という議論になるけど、難しいところ」
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/3982388/
このように、各メディアがスキージャンプ関係者へ取材を行い、太ももサイズが2cmも大きく測定されてスーツ違反となり失格とされた原因を探っています。
特に、測定する人により、誤差が生じて失格となったという理由が本当なのであれば、選手にとっては、苦痛しかなく、競技自体の信憑性が問われるように感じます。
北京五輪のスキージャンプで失格になったのは女子選手ばかり5人!
高梨沙羅選手が失格となったスキージャンプ団体戦で同じく失格になったのは次の5人です。
- 日本の高梨沙羅選手(ノーマルヒルで4位)
- オーストリアのダニエラ・イラシュコシュトルツ(グループ1・最後10番目・記録83.0m
- ドイツのカタリナ・アルトハウス(グループ3・ノーマルヒルで銀メダルを獲得)
- ノルウェーのアンナオディネ・ストロム、シリエ・オプセトの2人(ノルウェーは決勝では2位だったのに脱落)
常にメダル争いをしているベテラン選手ばかりが失格となりました。
普通に見ても、不自然としか思えないトッププレーヤーの相次ぐ失格。
本当に、公正な審査が行われたのか、疑問が残る事態となったように感じます。
スキージャンプのスーツ違反に関する海外メディアの反応は?
ノルウエーやドイツなど国技としてメダルをかけて必死に取り組んでいる強豪国の起きた事態。
海外メディアも大きく取り上げています!
ユーロスポーツ
「冬季五輪のスキージャンプ混合団体戦は失格者が続出し一部の国が激怒したことで茶番劇に陥った。スロベニアが金メダルを獲得したことよりも最大の話題となったのは審判員の行動だ」と厳しい論調で批判。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fe93efd3740860e08ca7c910c4be8d0560b3013?page=3
ドイツのスキー専門メディア スキー・スプリンゲン・ドットコム
「北京で失格の嵐…スポーツを破壊する行為だ」とのタイトルで問題視した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fe93efd3740860e08ca7c910c4be8d0560b3013?page=3
スキージャンプのスーツ規定違反により失格になるのは当たり前!という慣例
スーツの規定違反自体はそれほど珍しいことではなく、高梨は2021年2月のワールドカップ(W杯)で失格となった。
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2022/20220207-OYT1T50290/#:~:text=%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84%E3%81%AE%E8%A6%8F%E5%AE%9A%E9%81%95%E5%8F%8D%E8%87%AA%E4%BD%93,%E3%81%A7%E5%A4%B1%E6%A0%BC%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82
スキージャンプのスーツ特に股下のお大きさは、結果に大きく左右すると言われています。
ですから、各国、スーツに関していは最先端の技術を取り入れて、ギリギリのラインで作成し、競技当日にスーツを初めて明かすようなこともあるとのことです。
スーツを含む道具の規定違反は、ジャンプでは珍しいことではない。2006年トリノ五輪では、ノーマルヒル予選で原田雅彦が失格となった。この時、足りなかった体重は「牛乳1本分」と言われた。ワールドカップ(W杯)では小林陵も違反の経験がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/133aaff62f30dbb327645e25d1de7e0ccd5f9006
また、北京オリンピックで日本勢初の金メダルとなった小林陵侑選手も2021年のワールドカップ第2戦の予選で失格を経験しています。
なおさらのこと、厳しく、毎年ルールが改定されて、測定され、失格になることも多いとのこと。
しかしながら、失格になるのが当たり前という慣例こそが、おかしな事実じゃないかと感じました。
失格になるのが当たり前なのだから、数人は失格にしても大丈夫・・・という意識すら働いて、測定が行われているのではないかとすら考えがよぎってしまいます。
高梨沙羅選手を励ますSNSの声
【ジャンプ斬る 船木和喜】スーツの規定違反は諸条件で避けられないケースもある。夏場は汗で空気の透過量が少なくなるため、チェックも行われないほどだ。ただし、高梨の太腿部分が本当に2センチ、ルールより余裕があったのであれば、避けることができた事態だ
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9db614004ec5c0fa0283bcc00a61f4f595c7060
確かに、中国での開催であるととや、世界選手権などの大会とは測定者が異なることを考慮していなかった関係者の甘さもきになるところです。
高梨沙羅選手の1回目のジャンプが失格になり、2回目のジャンプで素晴らしい成績を残したことに絶賛する声はたくさん上がっています!
本当に、素晴らしい精神力とパフォーマンスを見せてくれて「ありがとう!」って言いたいところです!
高梨沙羅選手スキージャンプのスーツ規定で違反になったのはなぜ?まとめ
今回ご紹介したとおり、日本の高梨沙羅選手のみならず、有力選手が合計5名も失格となったスーツ規定違反。
- 体重が減少していた
- -16℃という寒さにより筋肉が萎縮していた
- 測定する際の立ち位置の姿勢が従来の大会とは異った
- 人による測定のため、誤差が生じた
様々な条件が重なって起きた規定違反の事実だとは思いますが、オリンピックという4年に1回、今回に限っては、コロナ渦の中で、選手が必死に鍛錬して挑んだ大会です。
そういった努力が無駄にならないような、未来のあるスキージャンプの歴史を作っていけるように配慮していってほしいと思います。
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